2016年3月26日土曜日

シリーズ「うさこの隣のひと」 vol.1

人に歴史あり―――
誰しもがいろんなことを考え、いろんなことを思い、いろんなことを体験して今を生きている。
特別な仕事についてなくたって、
特別な何かを成し遂げてなくたって、みんながみんな特別。
近くにいるそんな”誰か”の軌跡をちょっとだけ覗いてみる…それが「うさこの隣のひと」だ!!

<第一回目/ゴルファー・インストラクター(20代)>
わたしがジムで走ってるとき、後ろから気合の入った声が聞こえることがある。
その犯人は決まっていつも彼だ。
THE・逆三角形の体格に、隆々と盛り上がる二の腕。
通ってるジムの中でも群を抜いてマッチョな彼に話しかけられたのはつい先日のことだった。
「なぁ、○○病院で働いてるよな?」
なんて気まずいファーストインプレッション。
なぜならわたしは○○病院で働いてなければ行ったこともないのだ。
しかし結果的にそれが仲良くなるきっかけになったので
○○病院のわたしに似ている看護婦さんに感謝である。

そんな彼に、今回は話を聞いてみた。
――お仕事はなにを?
○○ジム(高級で名高いジム)でゴルフのインストラクターしてる。時給2000円で…
――○○ジムなんてセレブな場所で、ゴルフというセレブのスポーツを教えて時給なんですか?
アルバイトやで。ほんまは本業があんねんけど、それだけじゃ生きていかれへんから。
――本業は何を?
ゴルファー。マイナーやねんけどね。日本大会でたりもしてんねんで。
――肉体を見て、ゴルフとは到底思いませんでした(笑)
せやろ(笑)ゴルフやっててこんな体型の人はあんまおらんわな。
――いつもフリーウェイト(寝っころがった体勢で、重りを持ち上げるマシン)をやってるイメージがありますが。
そうやな、いつも150キロくらい担いでる。落としたら即死やろな(笑)
――わたしが走ってる後ろでそんな生死を分ける筋トレしてたんですか!??やめてください!!(笑)
いやいや、適度な運動やで。
――マシン(局部的な筋肉を鍛えるトレーニングマシン。自分で重しを調整できる。5キロ~195キロまで、など)で運動してるのも、重りがカンストしてるじゃないですか!!絶対これ適度じゃないから!!
でもこれ、クールダウンやで。フリーウェイトやってる人間からしたら、カンストして当たり前みたいなところある。人間て甘く出来てるから、追い込まないとどんどん甘えていくねん。みんなやったらできるよ。やり続けたらみんな俺みたいな逆三角形になる(笑)
195キロを軽々蹴り上げる
――なぜそこまで追い込むんですか?
やっぱり…日本一飛ばすゴルファーになるためやな。
――ゴルファーってマッチョなイメージ全然ないんですけど、飛ばすゴルファーってみんなマッチョなんですか?
いや、ちゃうな(笑)でも、ゴルフって物理やから。同じ20キロで走ってても、自転車にぶつかるのとダンプカーにぶつかるのやったら衝撃は全然違うやろ。理には適ってる。
――やっぱりマッチョじゃないよね。イメージは正しかった(笑)
ゴルフって金持ちが多いねんけど、俺はラグビーとかやってきた叩き上げやから…毛色が違うところはあるなぁ。例えば俺、ゴルフ推薦で大学入ったけど半年で辞めてもうてん。先輩と喧嘩して…金持ちでゴルフやってる先輩らの言ってること生温いな~と思って、全然従えへんかったし。それで部活辞めることになって、そしたら俺大学推薦で入ってるから「俺何のために大学おんねやろ…」って思ったら、辞めるしかなかった。後悔はしてないけど、コンパで浮かれたキャンパスライフはしたかったな~(笑)
――キャンパスライフとは程遠いストイックすぎるジムライフを送ってるわけですが
怪我する一歩手前が一番効くねんで。
――怪我したら元も子もないじゃないですか…!これからも、元気な姿で会いましょうね(笑)


人によって、同じジムへ通うのでも目的が全く違う。
わたしのように「運動をする」という生命維持目的の人もいれば、「筋肉を育てる」という筋肉ブリーダーもいる。
自分の裏側でまさか命の危機に瀕しながらトレーニングをしてる人がいたとは…。

いつも生きている場所のなかでも、知らないことだらけの世界。
日常は楽しい。




よん

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