【登場人物】トニーが「ちょっと友達のところへ寄っていきたいんだ」というので、また新しい村へ行くことになった。
うさこ:度胸のあるビビリ
ぺんちゃん:かつてカリフォルニアに住んでたビビリ
この辺りは織物を生業にしているようで、どこの家の前にも商品であるラグやマットが並んでいる。
ちょっと欲しいなと思いながらもそこは通り過ぎ、
もっと人気のないところにあるひとつの工房に入っていった。
手際よく、ぱたんぱたんと鮮やかな絨毯が織られていく。
この色のもとは「コチニール」、
なんとサボテンにつく昆虫。
ぷちんと潰すとみるみる内に赤い液体が滲み出し、
そこへ酸性のライムを絞ると
ビビッドなオレンジに…。
こうやって見るも鮮やかなメキシコのカラーは作られているのだ。
インディゴの織物を担当する彼の手は、染料が染みついて落ちない。
触れないほうがいいのかなと思ってたけど
「彼なんか手が真っ黒だろ!染料が落ちないんだ。ハハ」って笑い話にする。
自由に工房を走り回る子どもを眺めながら仕事をしている姿は、
なんだかとても平和な光景だった。
彼女がしているのは、織物から人の手と目でしか見つけ出せないゴミや繊維の汚れを取り出す作業。
傍目で見れば気が遠くなるような作業だけど、脇目も振らずにやる。喋っても手は止めない。
プロフェッショナルだ…。
サボテンに荷物を立て掛ける斬新なスタイル。
家族が笑いながら仕事をするって、なんかステキだな…。
トニーが話し込んでいるから、
わたしたちはこの小さな天使に遊んでもらおうと一生懸命になっていた。
日本から人にあげるため持ってきたブラックサンダーをあげると、
「まぁまぁね」って顔をする。
こっちに興味がありそうな顔でじーっと見てくるのに、いざ近付くと走って逃げる。
絶妙な距離がじれったい年頃のおんなのこあるある…!!
トニーの話が終わり、帰るために車に向かう。
振り返ると、そこにはとてとてとこっちへ走ってくるおんなのこがいた。
「あでぃおーす!!!」(adios:バイバイの意味)
「あでぃおーす!あでぃおーす!!!」
何度も叫びながら、こっちへ近寄ってくる。
もうさぁ…。最後にデレるのやめてくれるかな…。
お姉ちゃん泣きそうだから…。
わたしたちは呆れるほど「アディオス」を言い合って、
切ない気持ちでこの地を離れました。
・
トニーともお別れ。
一緒に楽しんでくれる人がいるということは、
すごく幸せなことだと思う。
こんなガイドに出会えて幸せだよ。
ブログ書いてて飲酒運転に気付いたけど。
・
もう明日でメキシコを去らねばならぬので、
うさぺんはお土産を買いにオアハカの街へ。
しかし何かがおかしい。
例のメキシカンヘア(※上記画像を参照)のわたしたち(しかもわたしはエプロンまでつけっぱなし)を見て
街中で笑い転げる人が後を絶たない。「写真撮らせて」とまで言われる。
多分日本で言うと
「まげを結った外人(しかも一人は浴衣を羽織ってる)が街を歩いている」くらいの違和感なのだろう。
それはわたしもつい二度見すると思うよ。
でも待ってよ。
おばあちゃん、涙が出るほど笑わなくたっていいじゃん。
むせて孫に背中叩かれてるじゃん!なんだよ!そんなに面白いかよ!よかったよ笑ってもらえて!
この世には涙が出るほど人を笑わせられる髪型があることを知る。
「そのエプロンいくらで買ったの?」って言われたので
「600ペソだよ」って答えたら「その刺繍でその値段か。悪くないね」と褒められたので悪い気はしない。
おばあちゃんの大爆笑で距離が近付き、「ゴメス(一緒に働いてる孫と思しき男の子)が今彼女連れてきてるんだよ」「彼女じゃねーよ!!」みたいな家族ほっこり談義に強制参加させられたり
すごくハートフルな時間を過ごせた。ありがとうメキシカンヘア!
つづく
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